
今回のテーマは「学生時代に頑張ったことがない」です。
”ガクチカ”なんて呼ばれるようになって、志望動機にも使われるようなマストな要素ですが、
「学生時代に頑張ったことなんて、ないよ…」そんな不安を覚えている人も多いはず。
僕もその中の1人でした。
この記事では、そんな”アピールする項目がないよ”という人向けにその対処法を具体的な方法に落として書いていきたいと思います。
また、実際に例文も記載しているので同時に是非見てみてくださいね!
こんにちは!就活キャリアライブラリーの就活2回経験者のyukiです。
今回は、学生時代に頑張ったことがない人に向けて4つのポイントを例に学生時代頑張ったことの探し方、組み立て方を紹介します。
ちょっと多いですが、一つ一つのステップを踏んでいけば”学生時代頑張ったこと”をひとつ完成させられるように作っていますのでぜひ読んでみてください!
「どうしよう…」とただ不安になっていても時間は過ぎていくだけ。ポイントをいち早く頭に入れて、対策をしていきましょう!
それでは参ります!
ガクチカがない人ほど自分でハードルを上げない
グループワークに行くと、
「サッカー部でキャプテンとして全国制覇しました」
「アメリカでNPO法人を設立しました」
「営業で売上1億円の成績をだしました」
等、聞けば聞くほど自分の経験がたいしたことがないと自己嫌悪になっていくことってありませんか?
お会いする学生さんは「自分なんて…」のような自信がない発言が多い気がしています。
しかし、過剰に自己嫌悪になる必要はありません。なぜなら「みんなすごそうに見せているだけ」だからです。
自己PRは自分を「すごそう」にみせる場だからです。大なり小なりみんな誇張して発言しているのです。
そして一番重要なのは、”ビジネスの世界に入ったらそんなの関係ない”ということです。
仕事をやり始めたら結果が全てです。そのため人事も全国1位等の肩書はそこまで気にしません。
大切なのは”中身””人柄”なのです。
珍しい経験・突出した経験でないとダメという勘違い
「学生時代頑張ったことがないんですけど…」と相談にくる学生さんに今までやってきたことを聞いてみると
ほぼすべての学生さんが「学生時代に頑張った経験」があるのです。
そしてよくある発言が、「頑張ったのですが、これは結果が出なかったので…」です。
すべての人が1番をとれるわけではありません。逆にいえばビリがいるから一番がいるのです。
企業がみているのは経験の中身です。表面上の結果に囚われすぎてせっかくの個性を潰してしまうのはやめましょう。
苦労をして這い上がった成功ストーリーにしなければという勘違い
もう一つの勘違いとして、学生時代に頑張ったことは「苦労話」にしなければいけないという勘違いです。
壮絶な人生や何か苦痛を伴わなければいけないと思い込んでしまっている学生さんもかなりいます。
そうなるとただ好きで一生懸命やっていたバンド活動や、娯楽などの趣味は全て使えないということになってしまいます。
これは非常にもったいないことです。
本来は自分が本当に好きだ、頑張ったんだ!という経験をアピールしたほうが良いもの。
苦労していないから使わない、という安易な選択をしないようにしましょう。
企業はなぜ「学生時代頑張ったこと」を聞くのか?
これは、私が人事に対して何を重要視するのかを聞いている中でおおよそ企業が重要視している面接での評価指標です。
企業の面接官の評価基準は、「自社で採用したらこの人は活躍してくれるのか?」です。
もちろん企業によっては、優先順位が変わることがありますが、ほぼずれはしないでしょう。
新卒は基本的に”ポテンシャル採用”です。
そのため、自社で活躍するためには、頭の良さも大切なのですが、行動して、失敗や成功を繰り返しながら成長していける力が必要なのです。
そのため、その資質があるのかどうかを知るために学生時代頑張ったことを質問してきます。
学生時代に頑張ったことで言ってはいけないことはありません。ただし、自分が興味を持って行った行動を発言することを企業は望んでいます。
学生時代頑張ったことを答えるときは、「どのように行動したのか」を中心に、「なぜ行動できたのか」等上記の重要度順に自分の考えを整理していくことが望ましいでしょう。
学生時代頑張ったことを見つける方法
STEP1:学生時代(大学時代以外でも可)に頑張ったことを書き出して整理する
では、次はどのようにアピール内容を組み立てていくのかを考えましょう。
まずは、”今までの人生で頑張ったこと”をすべて書き出しましょう。
このときに注意するのが、事実だけを意識して、「結果が出た」などのことは考えずに「何かをした」という事実を書き出していきましょう。
良くある質問の一つとして「大学生のときのことでないといけませんか?」という質問をいただきますが、いつでも構いません。
より最近のものが好ましいですが、ここではあまり考えずに、小中高大問わずに考えていきましょう。
小学校の自由研究を頑張った
小学校の縄跳び大会で入賞した
中学校で毎日野球に打ち込んだ
高校で受験勉強を必死にやった
大学でサークル運営を頑張った
大学で飲食店のアルバイトを頑張った
という感じです。
STEP2:なぜ行動できたかを考える
書き出したら、横に列を増やしなぜ行ったのか、頑張ったポイントを書きましょう。
ここで具体的に書けないものは無理して書かなくて大丈夫です。
中学校で毎日野球に打ち込んだ→プロ野球選手の〇〇に憧れを持った。初めて生で見たときに感動したから。→練習後も夢中で素振りをした
大学の受験勉強を必死にやった→昔からの夢を叶えるために行きたい学部学校があったから。→時間管理を徹底した。取捨選択をして勉強をした。
書き出せたら、行動できた理由が浮かばなかった項目は消してしまいましょう!
すぐに思い浮かぶ=本当に好きだった、思い入れが強い項目です。その項目をアピールすることがベストですので、他は心惜しいですが消しましょう!
今までの項目を流れに組み込む
ここまでで、
- 学生時代頑張ったことを書き出す
- その項目に対して、「なぜ」行ったかを書く
という部分まで書いてきましたが、次は下記の内容をそれぞれの書き出した項目ごとに書いていきましょう。
”なぜ”が自分の中で明確に考えられたものから考えていくとスムーズに書いていけるかと思います。
■目標
例)楽しく働きつづけること。お店の雰囲気を保ち続ける。
■課題
例)新人が定着しない。
■課題に対する行動
例)ハロウィン等お客さんや店員を巻き込む企画を作り、みんなを巻き込む。
■行動の結果
例)新人がやめなくなった、常連客が増えた
型を判別する
さて、ここまでで、あなたが考えた学生時代頑張ったことの概要を書くことができました。
最後に、学生時代頑張ったことの種類を判別して、アピールする上でどこに気をつけていけばいいのかを肉付けしていきましょう。
次はそれがどのタイプかを判別して行きます。少し俯瞰して、自分の経験はどこに当てはまるのかを見ることで自己PRの内容がよりロジカルに組み立てることができます。
簡単なチェック表を使ってチェックをしてみてください。
誰かを巻き込んだのか自分だけなのか
リーダー的な立場なのかメンバー的な立場
大学の受験勉強を必死でした
この場合は勉強は自分が努力をし、自分自身をリーダー的な立場で管理していたので、表はこのようになります。
誰かを巻き込んだのか自分だけなのか→自分だけ
リーダー的な立場なのかメンバー的な立場→リーダー的な立場
このように分類することでタイプを3つに分けることができます。(※メンバー×自分は当てはまることがないため、タイプから除いています。)
それぞれのタイプに応じて、自分が書き出した経験に、それぞれの注意点に関して回答を埋めて行きましょう
誰かを巻き込んだ×リーダー
このタイプで多いのは、部活などの部長、委員長系です。
もしあながこのタイプに当てはまる場合は、以下のことをさらに書き出してみてください
- リーダーとして行動量がちゃんとあったか?具体的に数字で表せる行動は何か?
- 誰かを巻き込むときに全員にとって幸せな選択だったか?自分の選択で誰かを不幸にしていないか、それを認識しているか、感謝しているか
リーダータイプの場合、行動は積極的に行えるタイプが多いのですが、リーダーという立場だからといって企画や指示を多くしすぎているという場合があります。自分自身の行動で引っ張っていったことを示しましょう。また、独りよがりで行動をしていても結果につながることは仕事においてはかなり少ないので、チーム全員一致団結して行えていたのか、という部分まで言及するようにしましょう。
自分だけ×リーダー
このタイプで多いのは、個人競技や、受験勉強などの経験です。
もしあなたがこのタイプに当てはまる場合は、以下のことをさらに書き出してみてください
- 行動量を客観的に判断できる指標。自己満足で終わっていないかを表す客観的な結果
- 課題に対して行動を始める前に、なぜその行動を行おうと思ったのか
自分のみで何かに没頭した場合は、圧倒的な行動量、結果を示せるようにしましょう。
また、その経験がチームでの仕事や、他のジャンルに活かすことができるか?を判断してもらうために「なぜ」その行動を行おうと思ったのかを必ず追記するようにしましょう。
誰かを巻き込んだ×メンバー
このタイプはいわゆるプレイヤータイプと呼ばれます。
もしあなたがこのタイプに当てはまる場合は、以下のことをさらに書き出してみてください
- 自分がどれだけチームの目標に対して主体的に考えていたか(チーム全体の中で何が問題と認識して、自分がどんな行動をすべきかを把握していたか)
- 結果に対して自分の行動がどのように反映したのか
メンバーという立場はリーダーに比べ、一般的には”主体的でない”というみられ方をされがちです。そのため、自分がどれだけ本気だったのかをみてもらうためにチーム全体のことをいかに”自分事”として考えられたかを中心に追記をしていくようにしましょう。また、自分の活躍を判別してもらうために、どのくらい影響を与えられたかも同時に伝えられるとベストです。
ここまで読んでいただきありがとうございます。
一通り、ここまでかけたらあなたの自己PRは「ない」状態から「ある」状態に変わっているはずです。
しかし、完成イメージってどんな感じ…?という疑問にお答えして、例文を交えながら最後に完成イメージを共有していきたいと思います。
完成イメージの例文
飲食店のアルバイトが頑張った経験の場合
書き出した項目
飲食店のアルバイトを3年間続けた経験
why
- なぜ頑張れたのか?
- 頑張ったポイント
仲間と楽しく働き、感謝されることが嬉しかった
様々な企画を立てて、お客さんを楽しませる努力をした
基本項目
- 目標
- 課題
- 課題に対する行動
- 行動の結果
楽しく働きつづけること。お店の雰囲気を保ち続ける。
新人が定着しない。
ハロウィン等お客さんや店員を巻き込む企画を作り、みんなを巻き込む。
新人がやめなくなった、常連客が増えた
型=誰かを巻き込んだ✖️メンバー
- 自分がどれだけチームの目標に対して主体的に考えていたか
- 結果に対して自分の行動がどのように反映したのか
店長と話したときに、「お店にもっと常連客を付けたいが、今はその場の接客だけ、が多いからもっとお客さんに楽しんでもらえることはできないか」と言うことを聞いてまずは皆で一致団結するためにも、人を定着させる必要があると思った。
2回目以降の来店率が上がった。以前は1人もいなかった常連さんが、今では私が名前を呼べるお客さんが6組に増えた。
新人の退職が、以前は3ヶ月に一回は入れ替わっていたものが、今では1年間誰もやめていない。
最終的な例文
私の学生時代頑張ったこととしては、飲食店のアルバイトを3年間続けた経験が挙げられます。
仲間と楽しく働き、感謝されることが嬉しかったため、様々な企画を立てて、お客さんを楽しませる努力をしました。
楽しく働き続ける、お見線の雰囲気を保ち続けるという目標に対して、店長は日頃から
「お店にもっと常連客を付けたいが、今はその場の接客だけ、が多いからもっとお客さんに楽しんでもらえることはできないか」
といっていました。
私はそれに対して、まずは皆で一致団結するためにも、人を定着させる必要があると思い、新人が定着するようなアイディアを考えました。
ハロウィン等お客さんや店員を巻き込む企画を作り、みんなを巻き込んでいくことで徐々にお客さんに楽しんでもらえる環境を作ることで従業員の満足感も高まり、
2回目以降の来店率が上がりました。以前は1人もいなかった常連さんが、今では私が名前を呼べるお客さんが6組に増えた。
また、新人の退職が、以前は3ヶ月に一回は入れ替わっていたものが、今では1年間誰もやめていません。
私は、課題に対して、モチベーションを高める環境やアイディアを実行していくという大切さを学ぶことができました。
学生時代頑張ったことは何度もブラッシュアップしていく
学生時代頑張ったことは就活をしていると何度も繰り返し聞かれる質問です。
就活を進める中で自分なりの考え変わることもあり、一度考えたら完成ということは絶対にありません。
学生時代頑張ったことがない!少ない!という人は尚更定期的なブラッシュアップをすることは必須です。
自分なりに何度も考え直して最高のPRをできるようになりましょう!
頑張ったことが本当にない…という人に向けて
学生時代頑張ったことが本当にないんです…極稀にそんな人がいますが(些細なことでも何か皆やっているので気づいていないだけ)
そんな場合は、解決方法を2つご紹介します。
今からなにかを頑張る
考えてもどうしても出てこない、、そんなときは切り替えて、ないんだから今から何とかして作ろう!としていくのも手段の一つです。
就活はだいたい半年弱くらい行う学生さんが多いため、2、3ヶ月なにかを頑張るということでもしっかりとしたアピールになります。
私が就活をしていたときには、「就活を全力で頑張っています」という友人もいたほどです。
企業は、頑張れる可能性があるのかどうか、を知りたいと上記でも言っているように「あなたの可能性」を企業にいかにしてみせられるか、がポイントです。
親・友人に会って聞く
自分で考えてもわからないときは、周りに聞いてみましょう。自分では全然頑張っていなかったと思っていたことでも、周りから見るととても頑張っていた、なんてこともありえます。
第三者からみてどうだったかを再整理してみることも有効な方法の一つです。
学生時代頑張ったことがないなんてきっとない
学生時代頑張ったことがないなんてことは私はないと思っています。
なぜなら、学生さんは自分を肯定できずにくすぶっていたり、なにかがフィルターとなって「これはすごくない」と思いこんでしまっていたりするからです。
今回は探し方のポイントを中心にご紹介しましたが、これを読んで、「自分はこれを頑張ってきたんだ!」と胸を張って言える人が1人でも増えたらとても嬉しいです。就活頑張っていきましょう。