【自己PR】協調性をアピールするときの伝え方例文

企業が求める協調性とは?

そもそも企業が「この学生は協調性があるな!」と判断する指標とは、どのレベルなのでしょうか。
自己PRの内容を考える前に企業が求めている協調性を知ることはとても重要です。知らないで伝えてしまうと相手の期待と全く違う内容を伝えてしまう恐れがあるからです。
企業が求める協調性とは、結果を出すために周りを巻き込んで行動する能力です。
協調性とは、人間関係を良好に保つ力と見られがちですが、仕事においては結果を出すための手段です。
そのため、ただ仲良くやっていたという協調性は全く意味がありません。
協調性がどの場面においてなぜ必要だったのか?という部分を明確に考えてアピール内容を考えるようにしましょう。

基本的な型を抑えよう

自己PRをしていくときに、まずは基本的な型を作って、そこから自分なりにアレンジをしていきましょう。
守破離の考え方から、まずは基本はなにかを意識しながら言いたいことを整理しましょう。
自己PRの流れは基本的に、
結論→経験→課題→対策→結果→第二結論
です。
この流れにそって自己PRを書くようにしましょう。
結論 「私の長所は協調性です。」
経験 「私は高校生のときに吹奏楽部に所属をしていましたが、そこでこの長所を培いました。」
課題 「2年生の秋頃に大きな大会を控えて、レギュラーと控え組とで大きなモチベーションの格差が生まれてしまいました」
対策 「私は、「単純接触効果」と呼ばれる、話す回数を増やすことで仲がが深まるという考えに着目して、週に1回全体を集めて意見を言い合うミーティングを開催しました」
結果 「大会では金賞をとることができましたが、控えのみんなが涙を流して喜んでいたことが私は一番うれしかったです。」
第二結論 「全員参加・全員が結果を出せる組織作りをしていきたいと思っています。」
課題と対策を書くときは、特に5W1Hが伝わるように意識をしましょう。
What:回数を重ねて仲を深めるミーティングを行った
When:高校生2年生のとき
Where:部活動の中で
Who:部員全員
Why:全員でなにかを作り上げたい
How:本音の意見を交換する

協調性の自己PR例文

私の長所は協調性です。
私は高校の時に吹奏楽部に所属していました。
2年生のときに初めて全国大会に出場することができたのですが、全国大会までに、
大会に出場できるレギュラー組と控え組とで、大会に対してのモチベーションの差から喧嘩が起こったり、
大会で結果を残すための協力体制が著しくできていない状況がありました。
私は吹奏楽の良いところは全員で一つのものを作り上げる部分にあると思っています。
そのため私はこの状態では結果も出せず全員が後悔するのではないかと思い、
顧問の先生と話し合い、「単純接触効果」と呼ばれる、話す回数を増やすことで仲がが深まるという考えに着目して、週に1回全体を集めて意見を言い合うミーティングを開催しました。
最初はどうしても意見が出てこなく、「意味があるの?」といった声も聞いていたのですが、
回数を重ねることで「そんな風に思っていたのか」「それ、協力してやろうよ」といった今までコミュニケーションを撮っていなかっただけで知らなかったことがでてきて、徐々に全員の仲が深まり、全員で”大会で結果を残すために何ができるのか”について考え始めました。
結果として金賞を獲得することができてとても嬉しかったですが、個人的には、控えのみんなが涙を流して喜んでいたことが私は一番うれしかったです。
全員参加・全員で結果を残すことの素晴らしさを経験でき、私はこんなことをやってみたいと思いました。
この経験を通して仕事では組織全員の意識を揃え、何があれば結果を残せるのか?と主体的に考えられるチームを作っていきたいと思っております。

企業は協調性という長所には興味がないかもしれない

自己PRで協調性という長所をアピールするときに気をつけることは、企業は「どれだけ協調性があるのか」について
興味がない可能性がある
ということです。
人事は、新卒の学生さんに求めていることはスキルではありません、主体的な価値観や行動力です。
実際に私の周りの人事に聞いてみましたが、
・協調性自体は大事じゃなくてなぜその価値観を大切にしているのかを熱く語ってくると「おー!」と思う(33歳/総務・人事職)
・協調性という長所は後からでも伸ばすことができるが、それが培われたプロセスは後から作ることはできない(28歳/営業職)

という回答をもらいました。協調性を発揮したときの行動や、なぜそのように考えたのか、ということのほうが重要なのです。

行動した結果を添えることを忘れないように

協調性は「優しい」という印象を与えることができますが、仕事では協調性を発揮しながらも結果を出さないといけないという使命が待っています。
協調性という長所をアピールするときのデメリットは、「周りを見すぎて行動力がないのではないか?」と思われることがあるため、
長所の裏返しの短所について「問題ない」ということをアピールするようにしましょう。

面接で「協調性」を自己PRするときのポイント

協調性という面をアピールしているため、
「空気を読む」「協調性を面接の場でも出す」ということを意識しましょう。
具体的には、
・時間を守る
・他の学生がいるときは、簡潔に回答をして、長い時間を取らない
・空気を読み、盛り上がるべきときは盛り上げる、そうでないときは静かにする

基本的なことですが、言っていることと行っていることが真逆だと面接官も「あれ?」という違和感を覚えてしまいます。
自分の行動を常に冷静に見ながら面接に望むようにしましょう。

グループディスカッションで「協調性」を自己PRするときのポイント

グループディスカッションでは特に「空気を読む」ということが求められます。
グループディスカッションでは評価ポイントは、もちろん企業によって異なりますが主に
・主体性(適度に発言をしているか)
・周りの意見を聞いているか
・情報集約能力

です。
協調性を持っている場合は、
・周りの意見を聞いているか
についてはできる人が多いと思います。一方で、
・主体性(適度に発言をしているか)
については苦手な人が多いと思うので、自分の苦手な部分はなにか?を意識して、それを補うようにグループディスカッションでは行動していきましょう。

書類選考で「協調性」を自己PRするときのポイント

書類選考では、
・結論から述べる
・なぜ考えたかを中心に書く
・簡潔にまとめる

ことを意識しましょう。
結論から述べるということは上記の例文にもありますが、何がアピールできる力なのかを簡潔にかつオリジナリティあふれる書き方をしましょう。最初の文が微妙な場合、そもそも選考官に読んですらもらえないものになってしまいます。
また、全体的に簡潔にはまとめるべきですが、書類選考のゴールは、「選考官が興味を持って、面接したいと思わせられるか」です。
そのため、なぜ考えたかを中心に書いていくことで「もっと聞いてみたい」と思ってもらえるようにしましょう。
課題に対して「なぜそれが課題かと思ったのか」、行動に対して「なぜその行動が適切だと思ったのか」という面で深く書いていくことが効果的です。

考えをもとにブラッシュアップしてみよう!

一回考えた自己PRは、一週間後にみたら微妙だったり、しっくりこないことは多々あります。
一回完成したら、また見返してみて、どうか?ということを繰り返して自分なりに最高の自己PRを完成させましょう!