
・年間10万人規模の就活サイトのマネージャー
・就活2回経験。1回目は100社中内定1。2回目の就活では10社中7社の内定を獲得。
・失敗と成功を両方知っている視点と採用のプロの視点から就活を解説します
今回のキーワードは「就活の軸の決め方」です。
就活の軸が大切というのはわかったけど、実際にどうやって決めていけばいいの?
一度決めてもブレちゃいそうで不安だし…
何から始めたら良いのかの正解がわかりません…
という人に向けて簡単にできる就活の軸の決め方と、その軸の固め方を紹介していきます。

着実にステップに沿えば誰でも軸を明確にすることが可能です!最後まで諦めずにやってみてください!
就活の軸の作り方/決め方→第一章から読んでください
軸がぶれてしまうときの対処法→第二章以降を読んでください
就活の軸の決め方は4ステップ
就活の軸の決め方は4ステップで完成します。
- 過去の価値観を形成した体験を一覧化する
- ①から共通点を見つけ出す
- 未来で得たいものを3つ決める(begin,having,giving)
- ②と③の共通点を見つけ、まとめる
この4ステップを忠実にやってしまえば、就活の軸は決めることができます。
決め方には様々な方法がありますが、個人的には色々な方法を試してもあまり意味がないと思っています。
なぜなら、どの方法も根本としてやっていることは同じだからです。
もし「どんな方法を試しても軸が定まらない…」と感じているのであれば、
・今やっている方法を何回も繰り返してみること
・OB訪問サービス(ビズリーチ・キャンパス等)を通して社会人に会って選択肢を広げること(後述)
が必要です。
では、決め方を解説していきますね!
ステップ①:過去の価値観を形成した体験を一覧化する
まず就活の軸の前提として、軸は過去の体験から形成されるということです。
そのため、軸や自己分析、自己PRを考えるときも必ず出発点は過去です。
ステップの1つ目は、先ずは今までの体験を一覧化しましょう。
理想は幼少期〜現在に至るまでですが、手軽に行うのであれば”中学生まで”を重点的に一覧化しましょう。
人の価値観の形成はだいたい中学生くらまでで形成されるため、中学生以降については肉付け的な作業になるからです。
ここで、一覧化するときには、「体験」「それが?」「今は?」という3つの視点で書き出していきましょう。
例えば、
事実 | 運動会で1番をとった |
---|---|
それが? | 周りの人から「すごい」と言われ、とても嬉しかった |
今は? | 負けず嫌いな性格だとよく言われる |
のような感じです。最初から難しく考えることはせず、思いついたものから順番に書いていきましょう。
ステップ1は質より量が重要です。なるべく思いつくものすべてを書いていきましょう。

たしかに、私は幼少期から習い事をたくさんやってきたから、自然と何かをやっていないと仕方ない性格になったかもしれないです…。だからせっかちと言われるのかも…。3つの視点を持って整理するとやりやすいかもしれないですね!
ステップ②:①から共通点を見つけ出す
ステップ1で書き出したものから、共通点、関係性を見つけ出すのがステップ2です。
例えば、
運動会で1番をとって称賛されたこと
と
習い事で宿題をやったら褒められて嬉しかったこと
は「人からの承認によって嬉しいという感情になった」のように共通項目として捉えることができます。
このようにそれぞれの体験をまとめていきましょう。
ここでの注意点は、「まとめすぎる必要はない」ということです。
共通点を見つけることが目的なので、無理にこじつける必要はありません。
体験の一覧を眺めて、気付きを余白部分に書き込んでいきましょう。
新たに思い出した体験を増やして記入しても構いません。
あなたが「どんな種類の体験をしたときにどんな感情になるか」を認識することが目的なので、素直な気持ちを大切にしていきましょう。
ステップ③:未来で得たいものを3つ決める
ステップ2までできたら、次は未来に視点を変えて考えていきましょう。
見たいで就職は、自分の何かしらの目的に従ってすることが望ましいです。
なぜなら、そういった目的がぼんやりでもないと就職してからモチベーションを維持し続けることが難しくなるからです。
そのため、ステップ3では未来で何を得たいのかを考えていきましょう。
未来で得たいものを整理するときに
この3種類に分けて整理していきましょう。
例えばこんな感じです。
being:
かっこいい大人、○○さんみたいな人、嘘をつかない人、常にポジティブ、人らしさ、優しい人、頼もしい人…etc
having:
自信、お金、権力、奥さん、安定、高級車、自由な時間…etc
giving:
周りの人へ恩返し、親への恩返し、貧困地域への協力、周りの人への感謝…etc
まずは素直に思うままに書き出してみましょう。
思いつかなければ、改めてここで考えてみましょう。正解不正解はないので、自分が素直に思えるか?が正解の基準です。
数にも制限はありませんが、書き出した中で何が一番重要かは印を付けて見ましょう。
また、重要なものについては、より具体的に書いてみましょう。
かっこいい大人
→約束を守る人、ポジティブな人、仕事ができる人
のような感じです。ここでより具体的になると軸が考えやすくなります。
ステップ④:②と③の共通点を見つけ、まとめる
過去と未来をまとめられたら、書いた2つを見返してみましょう。
見返す中で、共通するもの、関連があるものを見つけていきましょう。
もし一致する部分があれば、そこから軸を考えていくことになります。
コツは
○○だから→○○したい
○○があったから→○○に執着がある
のように因果関係を元に整理をするとやりやすいと思います。
例えば、
過去 | 運動会で一番をとって、家族からの称賛が嬉しかった |
---|---|
未来 | 家族に恩返しができるような人間になりたい。そのためにお金を多く稼ぐ必要がある |
まとめ | 人から何か感謝をされるときが原動力になる。感謝をもらい続けたい |
のようなイメージです。
これも今までのステップと同じく、全てを結びつける必要はありません。
気付いたもの、納得できたものから順番に書いていきましょう。
そして、この”まとめ”が就活の軸になります。
気付いた人もいるかもしれませんが、軸は複数になっても良いのです。
就活の軸というとどうしても1つに絞りたくなりますが、1つである必要はありません。
大切なのは軸それぞれの一貫性です。
一貫性はあなたの体験で感じたことを元に考えたものであれば自然と担保されるのです。
だから複数合っても問題ないのです。

就活の軸は少し見えてきましたか?

なんとなくですがワークをやってみるとスッキリした部分がでてきました!
でも、自分の軸が本当にこれでいいのか?というのがまだ不安です…

そうだね、次からは軸は定めたけど、まだ不安定だという人向けに解説をしていきますね!
就活の軸はなぜ決まらないのか?【原因は3つだけ】
ここからは決め方はわかったけど、決めきれない人向けにその原因を解説します。
一つでも当てはまる項目があれば行動に移してみてください!
就活の軸が定まらない原因と対策は3つです。
①価値観や考えの引き出しが少ない→OB/OG訪問を通して社会人と話す機会を増やす
②考える時間を取れていない→考える時間を作る
③決めることを重く考えすぎている→軸を決める意味を理解する
①価値観や考えの引き出しが少ない
学生さんと面談をしているとこのケースが1番多くあるように感じます。
つまりは自分の殻や自分が見ている世界の中から無理やり軸を決めようとしているパターンです。
こういった場合は、軸を決める選択肢が不足しているのが原因でなかなか軸が定まりません。
そのため、社会人に会う回数を増やし、様々な価値観や軸にふれることが大切です。
僕自身も2回目の就活時には、方向がわからず、100人ものOBに会い、自分の軸はどうかを聞きに回ったことで就活をうまくすすめることができました。
社会人に会う回数は損には絶対にならないので、少しでも社会人に会う回数は増やすようにしましょう。
ビズリーチがやっているビズリーチ・キャンパスやmatcherのようなサービスを活用して、社会人にコンタクトをとるのがおすすめです。
②考える時間を取れていない
2つめは、自分の中で考えきれていないことが原因のタイプです。
軸を考えるのは2〜3日くらいはまとまった時間を1度はとるようにしましょう。
数時間程度悩んだ程度ではなかなか自分の中で「これだ!」という軸が発見できないことがほとんどです。
時間を取れていない人はまずは時間を確保することを目標として、カフェなどで集中して時間をかけて考えましょう。
決めることを重く考えすぎている
3つ目は、決めることをゴールとして捉えてしまっているタイプです。
こういったことで悩んでいる人に向けて、就活の軸を決める意味を少し解説します。
就活の軸を決める意味は?
就活の軸とは、別名「企業選びの軸」とも言われることがあります。
そのため、軸を決める=受験企業を決められる状態を作るということなのです。
軸はあくまでスタート地点です。
そのため、一番避けなければいけないことは、軸を決めないことです。
軸を定める→企業の選考を受けてみる
という行動をすることで、「何か軸が違う気がする…」という感覚がはじめてうまれます。
しかし、軸が定まっていないとその答え合わせができなくなってしまいます。
あなたの体験から考えられた軸であれば変えても問題ないので、就活の軸を決めるゴールは企業を選べるようにすること、と認識をしましょう。
就活の軸がブレてしまったとき【軸の固める方法】
就活の軸がブレてしまったときの対処法についても解説をします。
大抵の場合、軸がブレてしまったと感じるときは、自分の本心としての軸を設定できていないときです。
そのため、
①真逆の軸がないかチェックする
②自己分析を行う
この2つの対策を行うようにしましょう。
①真逆の軸がないかチェックする
あなた自身の軸をもう一度みてみましょう。
軸同士に矛盾が生じてはないでしょうか?
例えば、
お金がほしい
と
質素な暮らしをしたい
という軸が同居していたりはしないでしょうか?
軸同士や、軸を作った経緯の中で矛盾が生じている、無理がある場合は
「軸がブレている状態」に陥りやすいです。
軸の正解は自分の中だけにあるものです。軸を作ることを目的とせずに、”素直になって”軸を見直してみましょう。
②自己分析を行う
ブレているが自分の中で原因がつかめていない、という場合は自己分析を行うことをおすすめします。
自己分析を行ったことがない人は別記事で自己分析の方法を紹介しているので参考にしてみてください。
もし自己分析をやったことがある人参考にしている本がある人は、もう一度それを繰り返しましょう。(あまり多くの方法で自己分析を行いすぎるともっとブレてしまうのであまりおすすめしません)
自己分析の記事はこちらです
こんにちは。@かとさんです。 今回は自己分析の方法を保存版としてまとめました。 僕が知っている中での情報はすべ …
結論:就活の軸を作ってからが勝負!改善しながら就活を進めていきましょう!
今回は、就活の軸の決め方について解説をしていきました。
軸を決めていない人
→4ステップで就活の軸を完成させる
- 過去の価値観を形成した体験を一覧化する
- ①から共通点を見つけ出す
- 未来で得たいものを3つ決める(begin,having,giving)
- ②と③の共通点を見つけ、まとめる
軸を決めきれていない人
→OB/OG訪問を通して社会人と話す機会を増やす
→考える時間を作る
→軸を決める意味を理解する
軸がぶれてしまったとき
→真逆の軸がないかチェックする
→自己分析を行う

自分なりに考えきって就活に望んだ人は必ず成功します。
苦しいときもあると思いますが、あなたなりに就活の軸を完成させ、就活を納得して進めていってくれることを祈っています!