採用したい人の特徴【人材会社の人が考える主観】

新卒・中途の採用面接を数年やっている中で、
「どんな人が採用になるんですか?」
「どういう人を良いと思うんですか?」
と聞かれることが多いのでまとめてみます。

完全に普段関わっている人のための情報かつ個人主観のため、
参考までに読んでもらえると嬉しいです。

簡単に僕の経歴を書きます。
・就活失敗→休学→アフリカ→2回目就活(内定率70%)
・人材ベンチャー入社→新卒6年目
・営業→経営企画室・マーケティング部署の立ち上げ→マーケティング統括→事業マネージャー
・今は新卒10万人くらいが登録しているサービスをやっています

社会人、採用の経験でいうとぺーぺーすぎるのですが、僕なりの信念を持って今採用を行っています。

どんな人が採用に至るのか?

多くの人が気になるのがこれだおともいます。

僕の中の答えは、「ケースバイケース」です。
数十人規模の会社の場合は、強烈な個性を持っている人をどんどん採用することが可能な時期です。
組織が大きくなってくると、日本企業の場合、ある程度”画一性”みたいな基準をしいて、配属でのマイナスリスク(配属してみたら全くできない、を避ける動き)を避けるような採用になってくるのだと思っています。本質的かはおいておいてそういうものだと思っています。

月並みですが、採用はマッチングです。
1次~2次で不通過となることが多い場合はスキルマッチせず(実力不足)の場合が多いですが、
それ以降の選考ではこの会社に合う合わない、活躍できるできないという”感覚”な部分が大きいのが実際だと思います。
その感情は面接官自体でも、面接官の心理状況や仕事での状況によって変わってきますから、
人の個性・特性をしっかりみたうえで採用に至るかどうかは「ケースバイケース」なのだと思います。

それを前提として参考までに僕の考える採用したい人の要素をご紹介します。

  • 会社への貢献度
  • 夢があるか
  • 抽象化と具体化
  • 変化を楽しめる
  • 相手に伝わるコミュニケーション
  • 必要スキルへの深い理解

一つずつ解説をしていきます。

絶対条件は会社への貢献度

これはどの会社もあると思います。
事業・採用=慈善活動
ではなく、ビジネスです。
感情的にはうーんと思う人もいるかもしれませんが、事実としてはそうなります。

会社のビジョン・ミッションの達成に向かうために仲間が必要で、
そのために採用を行います。

その人自身のビジョン・ミッションと会社のビジョン・ミッションに結びついているか、
現状の会社の状態を鑑みてその上で適切な人材(会社の事業にインパクト残してくれる)かどうかは確実に見られている要素になります。

会社が何をやっているか、ということに加えて
なぜやっているのか?どうやっているのか?それはうまくいっているのか?
うまくいっていないのであればなぜか?を知った上で自分がどんな力を発揮していけるのか、どんなことであれば粘り強くやり続けることができるのか
を語れる人は貴重だと思っています。

夢がある

人は何かしらの達成したいこと、たどり着きたい状態があると思っています。
それにたいして本気で思えているか?それが具体的なのか?は非常に大切です。

なぜなら自分のこれからの会社選びを始め様々な選択はそれに従ってしていくからです。

選択の基準がない選択は、未来に対する不確実性が高まります。
一方選択の基準がある場合は、自分が達成したい未来からそれたときにリカバリーをしていくことができると思っています。

僕の先輩で「ニートになりたい」と本気で思っている人がいました。
本気で思っているがゆえに、その先輩はエンジニアになり、自分のスキルをつけることに集中し、ついに独立をしました。
ニートになるので時間や会社に縛られることが嫌だからです。
今は自分のサービスを作り、自動で収益を生む仕組みを作って海外で本当にニートの生活をしています。

この例は極端ですが、自分の生きていく上での指針みたいなものを持っている人は困難が合っても乗り越えていけるのだろう、と思っていますし
その方向が会社がやっていきたいことと一致していれば、一緒に会社を大きくしていくことができる、と判断できるなと思います。

抽象化と具体化

仕事をやっていく中で、課題は常に生まれます。
その課題を日々解決していくことが成果の近道なのですが、
課題を解決する上で抽象化と具体化の変換がうまくできると、
その課題のボトルネックがなにか?を考えるときに有効です。

例えば、
売上が上がらない、といった課題が発生したときに
単価や決定率は問題ない

行動量がボトルネック

行動量をあげることが必要

原因は
・生産性がひくいこと
・リソースが不足している

では解決方法は…

のように普段から具体化や抽象化を習慣的にやっていると、
課題のボトルネックを特定しやすくなります。
具体化ではなく抽象化も行えると、なにかの事象を他の課題と結びつけて解決に向かっていくことができます。

相手に伝わるコミュニケーション

仕事において、コミュニケーションは必須です。
完全にコミュニケーションをとらない仕事もあるかとは思いますが、
ほとんどの仕事では様々なタイプの複数の人と関わりながら進めていきます。

様々なタイプの人と関わる中で
・短く話すor長く話す
・結論から話すorプロセスを話す
・感情的に話すかor事実をベースに話すか

などどのように伝えれば伝わるかは異なってきます。
自分が伝えたいことが相手に伝わるようにコミュニケーションの方法を”変化”させられる力はとても重宝されます。

・相手がどんな心理状態なのか
・自分が話したことがどの程度伝わっているのか

など自身のコミュニケーションを客観的に把握できることはとても大切です。
伝えるコミュニケーション、ではなく伝わるコミュニケーション、を取れる人は本当にすごいな、と思います。

変化を楽しめる

僕のいる会社と同じく、いわゆるベンチャー系や、どんどん事業を大きくしていこう、という会社では大きな変化が短いスパンで起こっていきます。
少し前までは正解だったものが不正解になる、ということも起こります。(改善もあれば改悪もあり得る)
そのときに自分の考えをうまく環境や状況に応じて変化させ、それを楽しめるタイプの人は貴重です。

変化が起きたときに
なぜその変化が起きたのかを考え
その変化の必要性を考え
自分の目標設定を修正し
ときにはおかしいと意見ができ
行動を変化させられる

変化を自分ごととして捉えられると常に仕事のアウトプットを出し続けることができます。
そういった意味で変化をたのしめることは一種の特殊能力だと思っています。

必要スキルへの深い理解

スキルは中途採用においては必須ですが、新卒採用においてはあまり重要ではありません。
もちろんあったほうが良いですが、いわゆる上記で書いたような「マインド」「性質」のほうが大切です。

また、注意点は、中途半端なスキルのアピールは逆効果のケースもあります。
マーケティングの部長に、私はマーケティングができます!とアピールして目立った実績がない場合は完全に逆効果です。

その上で、良いな、と思うのは、必要な業務スキルが理解できている状態です。

例えば同じ人材会社のマーケティングでも、
10名の会社では人数も少なく、兼務しながらある程度の”なんでも屋”になれそうかが大切かもしれません。
100名の会社では、チームや仕組みはできているので、1つの物事を追求していく”深いスキル”が大切かもしれません。

業界や展開しているサービス、今の組織体制などをみて、
自分が入りたい会社では、どんなスキルが必要なのか?を深堀りして考えて理解できている人は、仕事での成果を出すスピードが早いでしょう。

まとめ

今回は僕の思う”採用したい人”をまとめていきました。
ですが、この情報は「参考程度」にしてもらえると嬉しいです。

就活では様々な情報があり、正解がない中で不安をいだきながらすすめる人が多いと思います。
その不安の中で嘘偽りを語ってしまう人がいるのも事実です。

個人的には職選びは、「納得感」が一番大切なのだと思います。
自分がこうしたい、と等身大の自分で思えて、自分が納得をして選択できれば、すべてが正解です。

それで納得して入社しても、イメージ違かった、となって転職する人もいるのが事実です。

良くも悪くも、「今」の自分が本当に納得できているか?で選択をしてもらえる、その材料にこの記事がなってくれれば本望です。